常任委員のつぶやき

芸工展、おかわり!

10月末日、再び芸工展に行って参りました。

今回、最終日すべりこみでお邪魔したのは千駄木駅にほど近いWhite Galleryさんの「4人展 〜knot2〜」です。

お名前の通り、真っ白な建物と内装で展示された作品の魅力を際立たせてくれます

さて、どなたの作品に会いに行ったかと言いますと……



ガラス作家の39回キタガワアキコさんでした♪

 

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芸工展で日本画を愛でる

10月初旬、赤坂で行われた39回キタガワアキコさんの個展でご紹介いただいた40回坂部恵子さんの日本画を拝見しに谷中に行ってきました。
 

お会いした時に立ち話させていただいたお話が非常に深く面白く独自の視点を持っておられ、そんな坂部さんの描かれる絵を自分の目で観てみたいなと機会を伺っていたのですが、なかなかチャンスが訪れず……。

しかし、ふと見たインスタグラムで「坂部さんが谷中で絵を展示されている!でも今日まで!」と発見し、居ても立ってもいられずバッグを掴み谷中に向かってしまいました

ギャラリーへのご案内は気まぐれ谷中猫さんです。

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見える世界と見えない世界

角野栄子さんという名前にピントこなくても、「魔女の宅急便」の作者と聞けば、「あぁ、あの赤いメガネの」とおしゃれな角野先生の姿を思い出す方も多いと思います。
つい先日もEテレで先生の特集番組が放映されていました。
 
我が江戸川区に11月3日「魔法の文学館」という角野先生の世界を表現した児童文学の館がオープンしたので、早速予約を取って見学に行ってきました。
先生は、幼少期から20代前半までの多感な時期を江戸川区小岩で過ごしたそうです。
同じエドガネーゼとして親近感が!
1935年生まれということは、私の父の世代です。学童疎開も父から話を聞いていた山形県ということで、なお一層親しみがわきました。
 
旧江戸川沿いのなぎさ公園の丘に伸びやかに広がる花びらの形の白い建物は、建築家・隈研吾氏の設計。
春には、色とりどりの花に囲まれてさぞや美しいことでしょう。
中は「魔女の宅急便」の「コリコの町」をイメージしたいちご色の可愛らしいデザイン。
これからいらっしゃる方も多いと思うので、ネタバレは最小限に!
 

①ショップ キャラクターグッズやお菓子、(少しお高いですが)おしゃれな先生ご愛用の服やアクセサリーもあります。ショップオリジナルの袋もキュートなデザイン!

断捨離中なので少しで我慢。

②大階段 左隅には1段ずつクッションシートが置いてあり、そこで選んだ本を読む人も。 階段に腰を下ろして本を読むなんて何年振りかしら?

こんな町に迷い込みたい。

③黒猫シアター 入場時に上映時間の書いてあるチケットを受け取ります。
子供たちが元気に参加していました。もちろん、大人も童心に帰って楽しめますよ。


④ギャラリー 児童文学に関する企画展を催しています。今回は「魔女展」でした。
西欧では魔女人形をお守りにキッチンに吊るすそう。確かに料理って魔法のようですね。

先生の集められた魔女人形もたくさん。

⑤アトリエ 先生の仕事場を再現。棚に並んだ愛読書を眺めながら、「こんな本を読むんだ!?」とびっくりしたり。生い立ちを映像で確認したり。

⑥ライブラリー 本に囲まれた明るいおとぎの世界のような場所。館内には先生が選んだ1万冊の児童文学書があります。

こちらは1階「コリコの町」の本棚。
2階ライブラリーの写真は、夢中になって本を探していて撮り忘れました。


⑦カフェ・キキ 15時過ぎに行ったら、食べ物はほぼ売り切れでした。コーヒーがまろやかで美味しかったです。今度はサンドイッチやカレーも食べたいな。更なるメニュー増を願います。  

窓から旧江戸川を眺めながら、甘いものでもいかが?

滞在時間はたった2時間でしたが、なんだか魔法にかけられたような心持ちでルンルン気分で帰路につきました。
子供から大人までたくさんの方にこの素敵な世界観を体験してほしいです。
館内にはたくさんの椅子やソファがあり、選んだ本をゆっくり読むことが出来ます。
予約制で入場者数が限られているので、どこも混雑した様子は有りませんでした。

缶バッジは、早速バッグにつけました。

東西線葛西駅からバス(もしかしたらピンクのラッピングバスに出会えるかも?)で10分。
公園やショッピングセンターも文学館から近いので、一人でも大人同士でもお子様連れの方でも、充実した都内の休日を過ごせる場所だと思います。
 
「見える世界と見えない世界」この文学館の中で何度も耳に目にする、先生の大切なお言葉の一部です。                           
K/T
「魔法の文学館」https://kikismuseum.jp/
 

時を超える箏曲の調べ


先日、国立劇場へ三輪田学園 箏曲部の監修をしていただいている六代 山勢松韻先生が主催される「山勢松韻會演奏會」にお邪魔してまいりました。名残惜しまれながらも老朽化のため後1ヶ月で改修工事が始まるという国立劇場は三輪田学園から程近い半蔵門にあり、おそらく今の姿の国立劇場に来るのも今日が最後だと思うと、ますます有り難く感じます。



歴史を感じさせながらも今だ艶やかな絨毯がまばゆいロビーに、ひときわ雅なパンフレットが置いてありました。午前11時から始まり午後8時で終演という9時間にも及ぶ演奏会がこのパンフレットにつまっているかと思うと、折らないように、しわをつけないように、とページを繰る手も丁寧になってしまいます。



写真は開場して間もない時間ですが、重たい緞帳があがるのを待ちきれないように、次々とお客さまが入っていらっしゃいました。秋分も過ぎやっと夏の熱気がおさまってきた空気でしたので、目に麗しい着物のお客様がたくさんいらっしゃいました。



幕があがると、舞台には金屏風を背景に緋毛氈の段が置かれています。

最初の演目は『羽衣曲』。深い黒の五つ紋を隆と着こなされた山勢松韻先生と三輪田学園出身で現在も箏曲部をご指導いただいている山勢麻衣子先生が、春夏秋冬に序と賀を加えて六歌とした組歌を静かな迫力で奏でます。会場は水を打ったような様子でおふたりの演奏に聴き入っていました。

3つめの演目は、お茶の水女子大学付属高等学校・三輪田学園高等学校卒業生24人で演奏された『ひぐらし』です。さまざまな年代の方が参加されていましたが皆さま息がぴったりで、華やかな中に渋さもありとても素敵な演奏でした。松操会誌でも参加者を募集させていただいたのですが、お箏に触るのが何十年ぶりという方もいらっしゃったそうです。そのようなブランクを全く感じさせない楽しい演奏に心を奪われました。山勢麻衣子先生は箏本手を、松操会でもお世話になっている城ケ﨑明雪勢さんは箏第一替手を務められています。途中、琴爪で弦をはじいてひぐらしの鳴き声を表現されるシーンもあり、秋の始まりを感じさせるワクワクした気分になりました。

また小さなお子さまも日頃のお稽古のご成果を、素晴らしい演奏をもって見せてくださって、箏曲の明るい将来が見えるようでした。



演奏会の前には、松操会のみなさまにもたくさんお会いしました。三世 山勢松韻先生の像の前で写真をパチリ!

『源氏物語』『平家物語』『枕草子』にも登場するという平安時代の貴族たちが愛した箏曲は、優雅でありながらもどこか背筋の伸びる清冽さを感じさせられ、わたしもしっかりと毎日を生きなくては、と思うことができました。

素晴らしい機会をありがとうございます。次の演奏会もまた楽しみにしております。


yoco.y