常任委員のつぶやき
常任委員のつぶやき
2026年4月13日
すげいずみさん『のらねこノラ』がボローニャ・ラガッツィ賞を受賞!
青い空が眩しいある日、谷中のひるねこBOOKSにお邪魔してきました。
オシャレな自転車屋さんのtokyo bike、美味しいベイクショップのSuccessionが並ぶ楽しいキッテ通りにひるねこBOOKSはあります。
猫の本や、絵本・児童書、アート、北欧関連本などの古書をメインに販売されているひるねこBOOKSで行われていたのは「うさぎ展」でした。うさぎをテーマにした5人のイラストレーターさんの作品を集めたグループ展です。
扉の近くに寄ってみると……パチリと目があったのは、うさぎさんではなく少しお澄まし顔のネコさん♪
じっと見てみると、ポプラ社から2025年10月に発売された絵本『のらねこノラ』のポスターに描かれていたノラでした。書店員さんたちの大好きが伝わる言葉が飛び交うポスターを見るだけでも、イキイキとしたノラの魅力が伝わってきます。
『のらねこノラ』
第25回ピンポイント絵本コンペ最優秀賞受賞作。公園の片隅にひとりで暮らすねこのノラ。ある日、お気に入りのベンチに腰かけていると、セーターをいっぱい着たおばあちゃんがやってきました。「おとなり、ちょっと おじゃましますね」「ベンチがあたたかくて うれしいわね」お話好きなおばあちゃんに、ノラの心はすこしずつほどけていき……ノラと おばあちゃんの、なんでもない日の、あたたかい出会いの物語。
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そんな『のらねこノラ』を描かれた絵本作家のすげいずみさん、なんと三輪田学園の卒業生(高校47回)なのです!
うさぎ展にすげさんが在廊されていると伺い、ひるねこBOOKSにお邪魔してきました。
この日、絵本『のらねこノラ』は既に売り切れてしまったそうで、ノラとおばあちゃんの日常を描いた『のらねこノラのなんでもない日』を持って写真を撮らせていただきました。
こちらの『のらねこノラのなんでもない日』は、2024年にひるねこBOOKSで行った個展の絵を収めた作品集(ZINE)で、ノラとおばあちゃんの後日談的なイメージでふたりの日常を描いた作品だそうです。
そして、すげさんが立っていらっしゃるのが、ご自身の作品のコーナーです。
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近寄ってみます♪今回はうさぎが中心の絵や雑貨を出展されていました。デザイナーさんならではの画面構成力と独特の色彩感覚がすげさんワールドを紡いでいます。
大縄を飛んでいるうさぎさんたち、合唱しているうさぎさんたち……なんとなく三輪田学園の風景を想像してしまいます。
高校時代から絵本出版を夢みていたというすげさん、美術部だったのかな?と聞いてみたら、なんとバスケットボール部だったそうです。言われてみれば背がスラッと高くて素敵な立ち姿がバスケットボール部ぽい!
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絵本を出すきっかけはピンポイント絵本コンペ最優秀賞を受賞したことだそうです。
ずっと頭の片隅に絵本を出したいという気持ちがうっすらあったものの、お子さんが生まれて、また絵本を描きたいという気持ちを強く意識し始めたそうです。そんな時、区の家庭的保育事業で出会った保育ママさんがそれとなく背中を押してくれました。
デザイナーだったすげさんは、公募に応募する傍ら絵本のワークショップに参加して、絵本というものがどういうものなのか基礎から学び、自分の絵を客観的に見ながら制作していったそうです。
そして、第25回ピンポイント絵本コンペで最優秀賞を受賞し、ポプラ社から『のらねこノラ』を出版することになりました。
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三輪田学園時代にも、絵本作家さんのタネがあったかどうか伺ってみました。
すげさんは少し考えたあとに「お友達同士、本を送り合うことが多かったですね」と教えてくれました。三輪田のお友だちのあいだで、誕生日などに本や画集をプレゼントしあうことがあり、今でも気に入った本を送り合っているお友達もいらっしゃるそう。また在学中、誕生日にゲーテ格言集をプレゼントしてくれたお友達もいて、今でも手元に置かれているとか。
「読書の三輪田」と呼ばれている三輪田生らしいエピソードですね。
そんな本好きのすげさんらしいのが、こちらの作品です。
イタリア旅行中に見つけた蔵書票をすげさんのイラストで作ってみたそうです。蔵書票は日本の蔵書判のように、自分の本に貼っておくシールとのことですが、本を読んでいるうさぎが可愛くて栞にしても本を開くのが嬉しくなりそう。
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またとても素敵なニュースがあります。
すげさんの『のらねこノラ』が、2026年ボローニャ・ラガッツィ賞オペラプリマ部門で「優秀賞」を受賞しました!
世界に羽ばたく、すげさんとノラ、そしておばあちゃん。これからの活躍がますます楽しみです♪
ボローニャ・ラガッツィ賞
イタリアのボローニャでは毎年、児童書の世界的な見本市ボローニャ・ブックフェア(Bologna Children’s Book Fair)が開催されており、ボローニャ・ラガッツィ賞はそこで優れた児童書に贈られる賞。作家やイラストレーターに対してではなく、本そのものに贈られる賞として、編集や装丁の仕事を含めて総合的に審査されます。
オペラプリマの部は2025年1月~12月に出版された作家・画家の第一作が対象となります。
<Instagram>
sugettje
<ポプラ社>
『のらねこノラ』
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/2083110.html
<取材note記事>
「やりつづけるしかない」と挑み続けて12年~『のらねこノラ』出版までの道のり~すげいずみ~
https://note.com/poplar_jidousho/n/ncd57cd9bac6f
