常任委員のつぶやき
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2025年6月1日
門馬英美さんが第91回版画展でギャラリー賞を受賞!
版画作家・門馬英美さん(高校54回)の個展にお邪魔してきました。
今回の個展は、日本版画協会が開催する第91回版画展で受賞された「ギャラリー賞」の副賞だそうです。
作家の目線で新しい才能を発掘し世に送り出すことを理念としている日本版画協会の版画展は、2024年より新たに版画に理解のある第一線のギャラリストによる評価を基準とした「ギャラリー賞」を設けています。これにより多様な目線で新しい才能を発掘できるようになる、その栄えある第1回目のギャラリー賞に門馬さんは選出され、銀座の養清堂画廊で4月から5月にかけて個展が行われました。
ギャラリー賞を受賞した《Still water》の前で、いただいた花束を持ち微笑んでくださる門馬さん、素敵です♪
《Still water》は、晴れた日の新緑を映し込んでキラキラしている石神井公園の水面を描いたものだそうです。
大学時代の版画家仲間さん3人でユニットを組み「TOKYO×PRINT×LANDSCAPE」という展示会をされている門馬さん、練馬区を描く担当だった時に訪れた石神井公園の風景に感動し、その風景を残しておきたいという思いから制作されたとお聞きしました。何を隠そう、実はわたしは石神井公園育ちです。三輪田学園にも石神井公園駅から西武池袋線に乗り池袋に出て有楽町線に乗り換え市ヶ谷まで通っていました。懐かしい風景と偶然を嬉しく思うばかりです。
ギャラリーには絶えることなくお客様がいらっしゃっていました。美術大学でご一緒されていたという版画の先生と一緒に、生徒たちへどんな授業を行えば楽しいかなどとお話をされるシーンに遭遇しました。三輪田学園でも美術の授業を受け持っていらっしゃった門馬さんだけに、生徒たちの心象風景を絵画において表現できるようなテーマをご提案されていて、とても素敵でした。わたしも三輪田時代、美術の先生の一言に人生を変えてもらったひとりなので、門馬さんのような先生がいらっしゃる学校はとても幸せに感じます。そんな三輪田学園からは音楽の村上先生がいらっしゃってくださったそうです。
松操会の表紙でもお馴染みの門馬さんの版画は、せせらぐ水面に光キラキラと煌めいているイメージが強かったのですが、濃く深い緑の森を描いた版画もとても心に沁み入りました。じっと見ていると、ひとりで静かな森の中にいるような気持ちになり、すぅっと深呼吸をしたくなります。
こちらのお花の絵が可愛いと思って写真に撮らせていただいたら、なんと……
わたしの後に来廊された松操会のYさんがお求めになり、お部屋に飾っていらっしゃいました♪
帰り道にYさんよりご連絡をいただき「あの可憐な絵を!」とうらやましく思うと同時に、いつもオシャレなYさんにぴったりなチョイスなので、やはり絵は行くべき人を選ぶのだと思いました。
門馬さんの優しい版画が、たくさんのおうちを明るく照らしていらっしゃるのでしょう。
これからの門馬さんのますますの活躍を楽しみにしています。
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版画作家 門馬英美
<ホームページ>
https://www.hidemimomma.com/
<Instagram>

【今後の展覧会情報】
個展
会期:2025年8月3日〜8月10日
会場:Gallery 子の星
〒150-0034 東京都渋谷区代官山町13-8キャッスルマンション113
https://nenohoshi.com/