常任委員のつぶやき

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キタガワアキコさんのガラス作品

長雨のうっとうしい季節に突入しました。
そんな梅雨の湿った空気をカラリと吹き飛ばしてくれる、涼やかで透明感のあるガラス作品を楽しんできたので、皆さまにもご紹介させてください。
目にも爽やかな作品を作ってくださったのは、39回卒業のキタガワアキコさん。
三輪田祭のバザーに出店していただいたことも、会誌に登場していただいたこともある、松操会の中でもたいへんファンの多い素敵なガラス作家さんです。



そんなキタガワさん、今月は目黒のホテル雅叙園東京と渋谷のBunkamuraという素晴らしい会場で、ご自身の作品を展示されていました。
まずは、4月16日から6月12日まで開催されていた「大正ロマン×百段階段」へ。
ホテル雅叙園東京の中にある東京都指定有形文化財「百段階段」は、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』に登場する湯屋のモデルになったことでも有名で、その百段階段が、大正ロマンから昭和モダンをイメージした華やかな世界観を持つ作家さんとコラボをしたのが今回の企画です。
その中の作品のひとつとして、キタガワさんのガラス香水瓶が展示されていました。


 
写真がキタガワさんの作られる、華やかなのに儚げで、どこか懐かしさのある香水瓶です。
大正時代の女の子たちが実際に着ていたレトロでカラフルな着物、時代を代表する竹久夢二のイラストレーション、煌びやかなステンドグラス、そして百段階段を彩る鏑木清方や荒木十畝の作品と共にキタガワさんの繊細なガラス作品が並んでいることは、同じ三輪田生としてとても嬉しく、誇りに感じました。


 
今回の展示は、海外との貿易がさかんなとある地方都市にあったという設定の、架空の百貨店「三紅百貨店」をイメージしていて、キタガワさんの香水瓶は「化粧品部」「美粧部」に飾られていました。
化粧品を販売してくれるのが化粧品部、実際にメイクアップサービスをしてくれるのが美粧部という設定なので、今のデパートでいうところの化粧品コーナーでしょうか。
何人もの人がキタガワさんの香水瓶を撮影されていたので、わたしも並んでカメラにおさめました。


 
百段階段での熱も冷めやらぬまま、次は渋谷のBunkamuraのギャラリーへ。
「SHIBUYA CRAFT ARTS 2022」に出店中のキタガワさんに会いに行ってきました。
今回は、お持ち帰りできるキタガワさんのガラス作品が所狭しと並んでいて、百段階段とは違うワクワク感を感じます。
指輪やネックレスなどのアクセサリー類、牛乳を入れると映えるクマやシマエナガのミルクピッチャーや花瓶、金魚模様の風鈴など毎日の生活の中で使えるもの、そして百段階段にも飾られていたようなインテリアにもなる香水瓶など、思わず目が奪われてしまうガラス作品がたくさん。


 
こんなに素敵な作品を思いつくインスピレーションはどこから来るのでしょうか。
三輪田学園の思い出とともに伺ってみました。
クラブ活動は、美術部と華道部に所属していらしたそうです。「なるほど!」と、とても納得してしまいました。
また今の作風には、三輪田時代の友人関係が大きく関係しているそうです。
友だち同士でお互いの趣味に興味を持ちあい、自分の世界を広げていった中高時代には、大使館にサイレントコメディ映画を観に行ったり、ブリティッシュロックに傾倒してみたり、庭園や花園で美しい植物を堪能してみたり、美術館や博物館や歌舞伎に行ったり。
その時に得たものが今のガラス作品にも反映されていると感じるそうです。
友だちの間で、多種多様な趣味が共存できたことも、おおらかでお互いを認めあう三輪田学園の校風・生徒たちの気質によるものが大きいかもしれない、と話してくれました。
このアクセサリーの中にも、三輪田時代のキタガワさんがいつか見た庭園のお花が閉じ込められているのでしょう。


 
アクセサリーも素敵、置物も気になる……目移りした中で、わたしがお迎えしたのはシマエナガのミルクピッチャーです。ミルクを入れると白いシマエナガの子どもが完成します。  さっそく紅茶をいれてミルクティを楽しみました。うちでは鳥を飼っているので、シマエナガちゃんにヤキモチをやかないといいな。そのぐらい、可愛いです。


 
「次はどんな子をお迎えしようかな?」そんな気持ちになってしまう、キタガワアキコさんの展示・イベント予定は下記のリンクから確認できます。皆さまに素敵な出会いがありますように♪

<ホームページ> 
ガラス作家 キタガワ アキコ
https://www.kitagawaakiko.com/

<インスタグラム> 
 @bathakiglass

https://www.instagram.com/bathakiglass/
 
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“キタガワアキコさんのガラス作品” への1件のフィードバック

  1. 37 高橋千津子 says:

    素晴らしいですね!ガラスアートの表現の多様さに驚きました。11月開催予定の個展も楽しみにしています。その際に、キタガワさんが好きだったブリティッシュロックのお話しを伺えると嬉しいです。私の同期には、カルチャー・クラブ好きがいました。

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